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サトウヒロヒサの眠りにつく前に...vol.06

サトウヒロヒサの眠りにつく前に...vol.06

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4年前のある日イタリアから一通のメールが舞い込みました。 「伝統あるピッツア発祥の店を日本に出さないか?」 1ヶ月後にはナポリの旧市街に位置する今や145年の歴史を誇る『アンティーカ ピッツエリア ダ ミケーレ』の店先に。 出迎えてくれたのはルイージ コンデュロさん、89歳。現役のピッツアヨーロにして創業者のお孫さん。 その神の手にかかったピッツアを頬張り、ほくそ笑んで『この技と歴史を日本に伝えなければ!!』と。 それから1年かけて恵比寿に世界2号店オープン。4年目の今も連日盛況をいただいています。 そしていよいよ日本国内第二弾、世界3号店を博多に決めました。その案内状の文章をここに。 「今年の1月、十年弱ぶりに博多を訪ねました。ディベロッパーの方からの出店依頼がきっかけでした。生憎その物件はご縁なく終わったのですが、この街は一泊し歩き回った僕をすっかり虜にしてしまいました。帰路に着く頃には『この地に我々の店を!』その日以来、僕の福岡詣が始まりました。物件と出会う時はやはりこの地でも運命的なものでした。大名の一軒家。初めて見たその時にナポリから運ぶべき窯の位置は決まっていました。そこで交わされるやりとりと、お客様の笑い声が心の奥で響いていました。 大家さんであるゆきざきさんには無理を言いました。本国の許可・ナポリからの窯の輸送、食材の船便での輸入の期間のための過分のフリーレントをつけていただきました。 リーシングサポートの荒木さん、大名の宮崎さん、福岡地所の濱田さん、キリン九州支社の勝田さん、クレアプランニングの戸田さん、そしてパッションリーダーズのKYUSHU Branchメンバーの皆んな!! 数々の方々のご協力を得、ここにナポリ伝統のピッツエリア『アンティーカ・ピッツエリア・ダ・ミケーレ』世界3号店の誕生となりました。 遠くナポリから応援くださるピッツァイォーロ御歳93歳『神の手ルイージ』さん、アントニオさん、フランコさん、ブラザー・アレクサンドロ、良き友リカルド、皆さんの思いを受け、ここにお目見えです。 福岡に骨をうずめると、ジャパンエリアマネージャー・ファビオも言っています。 一族以外世界で初のディプロマ・マエストロ・ピッツァイオーロ・セコンド・リベッロを持つ唯一の日本人マッシモはナポリ本店同様、街の皆様に愛されるピッツアを焼き続けてくれることでしょう。 そしてすっかり福岡にハマった僕も『この街にはしょっちゅう来るばい!!』」

WRITER 佐藤 裕久

京都市上京区生まれ。神戸市外国語大学英米語学科中退、1991年 バルニバービ設立、代表取締役に就任。現在、東京・大阪をはじめ全国に90店舗(2021年1月末時点)のレストラン・カフェやスイーツショップを展開。著書に『一杯のカフェの力を信じますか?』(河出書房新社)『日本一カフェで街を変える男』(グラフ社)がある。