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ワインを知る旅 ジョージア編 #2

ワインを知る旅 ジョージア編 #2

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さて、ジョージアというワイン発祥の国での特徴的なワイン用のかめのお話しをしたところで、 今回は、その国で作られているワインについて。 皆さん、オレンジワインって聞いたことはありますでしょうか。 オレンジから作られる訳ではなく、 ぶどうから作られるワインですが、その色が『オレンジ色』なんです。 オレンジといってもブドウ品種たや、果皮を漬け込む期間によっても色は変わりますので、 明るいゴールドから琥珀色まで幅はあります。 カテゴリーとしては白ワインの仲間なのですが、味わいは全く別物です。 通常の白ワインにはない、スパイシーな香り、渋み、旨みが加わり、 とても複雑で奥行があるものになります。 そもそも昔(紀元前)は白ワイン、赤ワインという区別はなく、 ぶどうを皮ごと発酵させてワインを作っていて、 そのブドウの果皮の色が違っただけですので、 古くはこれが当たり前だったのでしょう。 今では白ワインは果皮や種を取り除いて、よりクリアでピュアなジュースを使って作ることが主流となっていますが、 ジョージアではかつてからの作り方を踏襲している作り手がたくさんいらっしゃいます。 オレンジワインというと、ジョージア以外の国でも作られていて、 北イタリアに非常に著名な作り手がいるので、そこからブームが始まったとされるのですが、 その作り手の多くが自然派のため、やはりそのイメージが強かったです。 甕にブドウを入れ、野生酵母が自然と働き、蓋をしてほったらかしておけば自然にワインが出来上がる…、といったイメージでした。 ところが、実際にジョージアの作り手にお会いしお話しを聞くことで、 イメージは大きく変わりました。 今回訪問したワイナリーの方々は皆、しっかりとブドウ栽培や醸造を学び、理論立ててワイン作りを行っていました。 例えば、ほったらかしにしておけば自然と起こるMLF*に関しては、それぞれのワイナリーによって意図的に『する』か『しない』かを選択していました。 (*注:MLFとは、ワインの醸造過程においてブドウのもつリンゴ酸が乳酸菌の働きによって乳酸に変化する乳酸発酵のこと。 MLFをすると出来上がったワインの酸味がまろやかになります。) 皆が声をそろえて『美味しい』というワインを作っている方は、 イタリアで7年間研修されていたり、元物理学者でかつ大手インポーターでマーケティング部長を務められていたりと、 バックグラウンドがしっかりとありました。 ジョージアという土地で育ったブドウ本来の味わいを引き出しているのですが、 どの部分を特に引き出すのか、何を表現するのか、という点においては明確に作り手の意志が反映されているように感じました。 ジョージアに滞在している期間、本当にたくさんのオレンジワインをいただきましたが、 白ワインのカテゴリーといえどもとても力強く重心が低いものが多かったので 肉料理との相性が抜群でした。 右:瓶詰め前のワインなので、オレンジというより濃い黄色 力強いけれど滋味深く、香辛料や香草を使ったお料理とも自然と寄り添い、食中酒としてのポテンシャルの高さを感じました。 これが日本にある多様なお料理とどんな相性を見せてくれるのか、 これから様々な店舗で検証してご提案していきますので、お楽しみに♪

WRITER 岩崎 麗

2012年 入社 GARB 江ノ島にてサービスを担当。同年ソムリエを取得!現在は運営推進部にてワインを始めとする飲料の監修を担当しながら、社内のワイン担当の教育や、外部のワインスクールで講師も務めています。 ワインを愛してやまないガストロノミーなクールビューティ。