ヴェル
ciao!ダ・ミケーレに馴染みの皆さんにも、はじめましての方にも。
ダ・ミケーレ創設以来守られてきた2種のピッツァ「マルゲリータ」と「マリナーラ」。そのピッツァを焼き上げる技を引き継ぐ「ピッツァイオーロ(ピッツァ職人)」も伝統的資格なのです。
ヴェル
このピッツァをダ・ミケーレで焼き上げる事は、ナポリ本店に認められた「ピッツァイオーロ(ピッツァ職人)」のみであり、正に伝統的資格と言える。
フォル ピッツァといえば僕が大活躍の「マルゲリータ」でしょ!
ポモ
私が主役の「マリナーラ」だって譲れないわ!
ヴェル
まあまあ。ナポリ本店のピッツァは君たちが主役である「マルゲリータ」、「マリナーラ」の2種類のみであることが有名さ。
ポモフォル
ピッツァの原点!
ヴェル
そう。今回はダ・ミケーレジャパンのピッツァイオーロに色々質問してみたらどうだい?
ポモ
前回のメンバーと一緒に、ナポリ本店のピッツァイオーロと営業を体験したのよね。面白そう!
伝統に認められた職人「ピッツァイオーロ」の仕事
フォル 初めまして、アレッシオさん、ジーノさん。早速だけど、現地のピッツァイオーロと働いてみてどうだった??
alessio/アレッシオ
2016年よりダ・ミケーレ恵比寿に勤務。現在はダ・ミケーレ ジャパンのプリモ・ピッツァイオーロを担う。
gino/ジーノ
2016年よりダ・ミケーレ恵比寿店に勤務。ピッツァはもちろんイタリアに馴染み深いアンティパストも担います。
アレッシオ
スピード感の速さに圧倒されましたね!体感としては日本の倍速で、現地のスピードに合わせるのにやっとでした。ピッツェリアですから当然ピッツァのオーダーしかなく、1時間に100枚以上のピッツァを作っていました。
フォル 日本の倍速!?そういえばナポリ本店にはピッツァイオーロがたくさんいるよね。だからそのスピード感が実現するんじゃないかな?。
アレッシオ
そうですね。営業に入っていて、みんなピッツァが大好きなんだろうな?って、スタッフやお客さんからもすごく伝わってきました。ピッツァへの情熱を現地のスタッフと一緒に感じる事が出来てすごく良い経験でした。
ジーノ
僕もそれはすごく感じました。"仕事をしている"というよりは生活の一部になっていて、ピッツァへの熱量をすごく感じました。スタッフの皆さんとても楽しそうで、好きな事を仕事にするとはこのことか、と感じました。
ポモ
現地のピッツァイオーロと何か話したりした?
アレッシオ
しましたよ!ピッツァを作る各工程を一緒にさせていただいたのですが、生地を伸ばす工程では、"もっと早く!"と言われたり、トッピングの工程では"チーズの量が少ないからもっとのせて"と言われたり、勉強になる事ばかりでした。
ジーノ
僕は終始感動しっぱなしで、とにかくピッツァを作り続けていましたので、あまりお話する機会がなかったですね(笑)
フォル ちょっと、僕にも聞かせて!一番カッコイイスタッフは誰だった?
アレッシオ
パスクアーレさんという方の焼きが一番印象的でした。その方は、チーズの溶け具合いを一番注意深くみていて、チーズが一番美味しい状態で上げていて、なるほどな。と思いました。
フォル
僕が一番美味しい状態をわかってくれているんだ!さすがだな?!!
ポモ
「チーズが一番美味しい状態」って、どんな時なの?
アレッシオ
チーズって、実は常温の時の状態が一番美味しいんですよ!だから本店のマルゲリータってチーズが熱々ではないんです。見た目も、トロトロに溶けているチーズではなく、チーズの形が残っている。たまにイタリア人の方に"ベンコッタでお願い!"(よく焼いて!)と注文される事があります。その場合はチーズをトロトロにしてほしいからではなく、周りの耳の部分をよく焼いてという事ですので、そう仕上げる事もあります。日本やアメリカの方などは、チーズがとろけている方が好みだったりしますけどね。
ポモ
へえ?!
フォル 細かいリクエストもあるんだね!焼きの工程って大変なんだな?!
アレッシオ
そうですね。"生地と焼き"がピッツァの味を決めますから。
ポモ
イタリア本店の生地と、日本の生地って違ったりするの?
アレッシオ
グルテンの量が全然違いましたね。イタリアの生地はグルテンを多く使っているので、発酵がしっかりしているため、よく膨らむ生地に仕上がるようになっていました。そういう生地だと焼き上げた時に生地のいい香りがします。
フォル
そうなんだね!生地の香りか?。今まで気にしたこともなかったな?。今度嗅いでみようかな!
アレッシオ
ぜひ、焼き立てのピッツァの匂いに注目してみるのも面白いですよ!
ジーノ
グルテンの量はイタリアの方が多いため生地が柔らかく、とてもやりやすかったです。生地の保管を冷蔵ではなく、少し涼しめな場所で保管していました。生地が冷たい状態でピッツァを作り焼いてしまうと、生地に焼き色だけ早くついて実際は暖まらなく出来上がってしまうので、すぐ作れるようにそういう工夫もされていて驚きでした。
2種のピッツァに秘められたこだわり
ポモ 生地が大事ならピッツァ2種類だけってこだわらなくてもイイんじゃないかしら?私たちが主役なのは嬉しいけれど!
アレッシオ
職人の探究心から、シンプルに2種類なんだと思います。食材そのものの味を楽しんでもらいたい、美味しいものを美味しい状態でという料理人の想いからなのではないでしょうか。
フォル 確かにいろんな具材がのっているピッツァはあまりみたことが無いな?!シンプルなものが一番だよね!
ジーノ
僕は素材そのものの味を楽しんでもらえるのがその2種類だからなのかな、と思いますね。イタリア料理全般がシンプルで素材を活かしていますから。
ポモ
150年以上経つ今でもその探究心を持ち続け、後世に繋いでいくってとても素敵ね。お二人はその本店を体験して、日本のお客様に伝えたい事などあるかしら?
ジーノ
日本では"ピザ"の文化が根強いですが、僕は"ピッツァ"のスタイルをたくさんの人に知ってもらいたいですね。イタリアではナイフとフォークを使い自分のスタイルでカットして食べるのがピッツァ。ダ・ミケーレの存在を通して"ピッツァ"をもっと広めていきたいですね。また、ダ・ミケーレは世界に10店舗以上(日本含め)ありますので、知っていただいた上で世界のいろんなダ・ミケーレを楽しんでいただけたら、と思います!
アレッシオ
僕からは"本物が食べられます"っていう事だけですね!ピッツァの粉からチーズ、トマト、オイルまで、ピッツァ1枚作るのに必要な材料は全てイタリアから取り寄せています。あとはピッツァイオーロの腕の見せ所ですが、僕を含めディプロマ保持者が各店舗にはいますので、本店から認められたスタッフが作る本物のピッツァをぜひ食べにきてくださいね!!
フォル ディプロマって??
アレッシオ
ディプロマとは、ナポリ本店のスタッフから認められた証の事です。認められれば、"ダ・ミケーレに関するピッツァ全ての事を習得したので伝承します"という表彰状のようなものをもらえるんです。各店に必ず飾ってありますので、そこにも注目ですね。
フォル すごいや!でもそれって試験か何かがあるの?
アレッシオ
そうですね。例年だと秋頃にナポリ本店からピッツァイオーロが来て"クオリティチェック"というのを行いますので、僕はその時に試験を受けました。すでに持っている人は、腕が落ちていないかなどのチェックを受けます。
ポモ
それは緊張しそうね!
アレッシオ
僕は自信があったのでそんなに緊張はしなかったです(笑)一緒に営業に入った時もすごく新鮮で楽しかったし、ディプロマを授与された時は嬉しかったですね!ちょうどその時営業中で周りのお客様からも祝っていただいて、良い経験をさせていただきました。
ジーノ
僕もそんなに緊張はしなかったですね(笑)やっぱり目に見える証をもらえるというのはすごく嬉しいですね!
フォル うん、かっこいい?!ナポリ本店からの証なんてすごい自信になるね!
アレッシオ
そうですね。僕も教わる側から教える側になったので、これからもダ・ミケーレのピッツァの伝統を守りつつ、1人でも多くのピッツァイオーロを育てていきたいですね!
ポモ
そうやって味が引き継がれていくのね。私たちも日本へ行きたくなっちゃうわ。
フォル ダ・ミケーレジャパンから目が離せないね!
ヴェル
ナポリでも歴史のある名店、ダ・ミケーレ。2012年にはついに世界2号店目を日本の東京・恵比寿にオープン!初日に販売したピッツァの枚数は何枚だった?
1 約110枚
2 約220枚
3 約330枚
答えは次回!