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『何故今 地方創生を佐藤は口にするのか? これからの時代、心豊かに暮らすための ささやかな提言』 第十二回

『何故今 地方創生を佐藤は口にするのか?
これからの時代、心豊かに暮らすための ささやかな提言』
第十二回

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3月5日第0回を序文として三ヶ月に渡り連載して来ましたこの提言もここで一旦終了とさせて頂きます。

地方創再生は僕のイメージする未来の一つの生き方への提言です。
その中でこの連載では重点的に淡路島を取り上げて来ましたが決して『淡路島は素晴らしい』ということだけを言いたかったのではありません。地方創再生の新しい形として我々が取り組んで来たモデルが広く全国にても取り組める汎用性のあるものだと考え、是非実践していただけることを夢見て書き連ねて来ました。
そしてここに来て世界の先進諸国的にはコロナ収束もなんとかワクチン接種により目処が立って来ている中、振り返って見ても(残念ながら日本においてはそんな場合ではないでしょうが)コロナ禍は様々なことを浮き彫りにそして露呈させました。広がりつつある経済格差のさらなる加速もその一つです。けれど我々の考える地方創生においてはそれは大きな問題ではないことに気づきます。
なぜ?って世界一の大富豪でも我々が淡路島西海岸で目にできる夕陽を買うことができないこと一つ取ってもね!水平線に沈む夕陽に向かって大きく深呼吸し体全身に受けるエネルギー。その時間を共有できる仲間や愛する人がいること。我々の淡路のホテルでは鳥のさえずりで目覚められたり、夕暮れ時のカエルの合唱、満月の夜の海につながる月の道の神秘さ・・・全部無料です(笑)

そして明日6月30日淡路島フロッグスファームに屋台を組み合わせた小さな(でもテラスは広い!笑)ラーメン屋『中華そば いのうえ』がオープンします。世界の森田恭通にデザインしてもらいました。僕も何十回も試食した上で最高に美味しいラーメン880円。森田恭通キャリア初の屋台?!老いも若きも子供も富豪もニートも麺を頬張れば幸せ! 
五万円の寿司を食べなくてもどこかの訳の分からない値付け(15万円って・・・何だろね??)のステーキハウスに行かなくても心は最高!!
皆で面白いことを考え、取り組み、時に笑い時に口から泡を飛ばし議論し肩を叩き合い、共に歩むことを讃えあう!!
そんな暮らしを叶えるために僕はこれからも進みます。地方創再生の物語は今始まったばかりです。

WRITER 佐藤 裕久

京都市上京区生まれ。神戸市外国語大学英米語学科中退、1991年 バルニバービ設立、代表取締役に就任。現在、東京・大阪をはじめ全国に90店舗(2021年1月末時点)のレストラン・カフェやスイーツショップを展開。著書に『一杯のカフェの力を信じますか?』(河出書房新社)『日本一カフェで街を変える男』(グラフ社)がある。